新潟で働く人のためのマーケティング ブログ

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昨年11月、セブンイレブンがドーナツの販売を開始して以来、新潟でもコンビニドーナツが目立つようになりましたね。今ではセブンイレブンだけでなく、ローソンやファミリーマートでもドーナツを販売するようになりました。皆さんもうコンビニドーナツは食べましたか?本日は、コンビニのドーナツ業界参入を例に「競合」について考察してみたいと思います。

現在、コンビニドーナツについては様々な声が飛び交っています。
「コンビニでドーナツ戦争が勃発!」「どこのコンビニドーナツが一番おいしい?」などなど。
そうしたなかで、「コンビニドーナツVSミスド!」という意見も耳にします。

当のミスタードーナツはコンビニ大手がドーナツ市場に参戦したことについてどのように感じているのでしょうか?
■コンビニのドーナツ戦争をどう見てる?ミスドがコメント
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1504/06/news104.html
(引用元:ITメディア)

結論からすると、「そんなに気にしてない」ということです。
思えばセブンイレブンが100円コーヒー「セブンカフェ」を開始した際、コーヒー業界大手のスターバックスも似たような考えを示していました。

■スターバックスコーヒージャパン インタビュー記事
http://kabu.nsjournal.jp/rensai/12978.html
(引用元:日本証券新聞社)

また両社は「業界が盛り上がることはポジティブにとらえたい」ともコメントしています。事実、コンビニが100円コーヒーの販売を開始して以降、日本のコーヒー消費量が数%増えたというデータも出ています。

両社のコメントを参考にすると、「ドーナツ」「コーヒー」といった画一的な対立構造を考えるのは適切ではないかもしれません。例えばミスタードーナツですが、イートインスペースもあることから、お客様に対して飲食空間としての「価値」も提供していると言えます。お客様の利用シーンが異なるため、小売りを基本としたコンビニドーナツとは若干違いがありますね。

一方、お土産としてのドーナツ購入を考えるとどうでしょうか?駅構内のショッピングモール内にあるような菓子店などが競合として挙がってくるのではないでしょうか。また、この場合ではコンビニドーナツも競合になりそうです。

コーヒーではどうでしょうか。スターバックスでは店内でwi-fiを整備するなど、快適で居心地の良い空間・環境も「価値」として提供しています。この場合もコンビニではなく、喫茶店や他のコーヒーショップと競合するのではないでしょうか?

こうして考えると、単に類似した商品を販売しているからといって一概に競合視するべきかどうか、判断が必要となりそうです。スターバックスのインタビュー記事にもありましたが、お客様の利用シーンやオケージョンを適切に把握し判断することが重要でしょう。

ここでわかるのは、自社が提供するお客様への「価値」に注目し、同様の価値を提供する企業を競合視していくべき、ということではないでしょうか。企業同士の競争はお客様の購入動機には関係がなく、お客様は自分にとって良い商品・サービスを受けられるかどうかしか気にしていません。そういった意味で、両社ともに「これまでの戦略を全うしていきたい」と
コメントしている点は、非常に示唆に富んでいますね。

とは言え、強大な販売網を持つコンビニ大手がコーヒーに加えドーナツ市場に参入することは、業界に何らかの影響を与えることは容易に想像できますね。(各社のコメントも、メディア向けに設えた発言として受け取られる方もいるのではないでしょう(?汗)


グローカルマーケティング株式会社
マーケティング支援部 部長 野澤 玄也
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先日とあるTV番組にて、お客様の視線に注目して販売促進を成功させた事例がありましたのでご紹介いたします。

舞台は某スーパーマーケット。そのお店では特売のチラシを入口付近に掲示したり、商品の値段表示の近くに魅力を伝えるPOPを配置したり、色々と工夫をしていたそうです。しかし、販促の結果空しく、なかなか成果に結びつきませんでした。
そこで、人がどこを見ているか調べることが出来る特殊な装置を使って、お客様がどこを見ているのか調べることにしました。

まず入口付近のチラシは誰にも見られていないことが判明。
なぜ誰にも見られないのか?
その原因を考えてみると、入口付近には特に目立つものが何もなく人が足を止める理由が何一つありませんでした。そこで、そのお店は入口付近に買い物用のカゴを設置しました。すると、カゴを手に取る際に特売チラシを見るお客様が激増!お客様の興味をひく特売情報をお伝えできるようになりました。

次に、商品近くのPOPです。こちらは商品の下の方に設置していたのですが、お客様のほとんどが商品もしくは商品の上部を見ていることが判明。そこでPOPを商品の上の位置に配置換えを行いました。すると、こちらもお客様が目にして下さる確率がアップ!商品の魅力をより伝えられる体制が整いました。

しかし、商品近くのPOPはお客様の視界の中には入っているものの大きな売上アップには繋がりませんでした。再度お客様の視線を解析すると、確かにお客様の視界に入っている一方で、詳しくPOPを読んで商品の魅力を理解してくださるお客様がほとんどいなかったのです。そこで、単純に文字で説明するだけのPOPではなく、「店長おすすめ!」の文言とともに店長の写真をPOPに追加しました。人は誰かの顔に対して興味を示すという心理をうまく活用したのです。すると、視界の中で見過ごしていたPOPを詳しく読んで下さるお客様が増加!これで商品の魅力をしっかりとお客様にお伝えできるようになりました。

このスーパーマーケットの例を見ると、チラシやPOPなどの紙媒体でPRを強めたい場合は、下記3点がポイントとなることがわかりました。

1.お客様の足を止める仕掛けをする
2.掲示する位置を工夫する(極力人の目線の近くにする)
3.人の顔を入れる(出来れば素材ではなく実際のスタッフ)

さて、皆様のお客様は普段どこを見ているでしょうか。何に興味を示しているでしょうか。お客様の視線に注目し、そこに詳しく見てもらえる工夫を凝らした情報を用意することによって、自社や商品の魅力をよりお客様に伝えられるようになります。こういった取組はお客様の視線を解析できる特殊な装置がなくとも、例えばPOPを1ヶ月間は上に設置・次の1ヶ月間で下に設置して効果を検証してみる、といったABテストと呼ばれる手法でも十分に実践していくことが可能です。

お客様に自社の魅力を伝えきれていない、と感じていらっしゃる方は是非実践してみてください。


グローカルマーケティング株式会社 安達 武史